ボホール島最大の見どころ、チョコレート・ヒルズ

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チョコレート・ヒルズ(Chocolate Hills)は島のほぼ中央、カルメンの町の近くにある。高さ30-40mの円錐形の小丘が約1200個、平地線の果てまで続くという独特の景観が見もの。4-6月の乾季に、その色がグリーンからブラウンに変色することからの名がつけられたという。まさに絵に描いたような幻想的な世界が広がっている。

この不思議な山々には二つの伝説がある。ひとつは、昔ふたりの巨人が石を投げ合って喧嘩をしていたが、やがて疲れ果て、最後には仲直りをして島をあとにした。チョコレート・ヒルズは、後に残された石であるというもの。

もうひとつは、この島の青年アロゴが、既に死期に近い女性アロヤに恋をする。しかし彼女はやがて死んでしまい、悲しみにくれるアロゴのほおをこぼれ落ちた無数の涙がチョコレート・ヒルズになったというもの。

地質学的には、丘のほとんどは珊瑚礁によってできた石灰岩からなるといわれるが、その形成過程にはまだ謎の部分も多い。貝殻が多く出土していることから、大昔は海底であったということだけは確からしい。

チョコレート・ヒルズの景観を見るためには、おもにふたつの方法がある。カルメンの町近くのチョコレート・ヒルズ展望台(旧チョコレート・ヒルズ・コンプレックス)、そして2014年8月にオープンしたチョコレート・ヒルズ・アドベンチャー・パーク(通称CHAP)。いずれも高台から、壮大な景色が楽しめる。

なかでも話題のチョコレート・ヒルズ・アドベンチャー・パークでは、空中からチョコレート・ヒルズを眺めるアクティビティが人気。地上から高さ150mに設けられた。長さ275mのロープの上をバイク・ジップと呼ばれる自転車に乗って往復するもので、展望台からとはまたひと味違った景色が堪能できる。(地球の歩き方'17,'18)